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- 2024.03.18更新
- 2019.06.13公開
30代女性・子持ちの転職は厳しい?コンサルタントが伝授!成功のコツ
転職のプロ監修!30代子持ち女性へ転職のアドバイス!
転職コンサルタントの資格をもつキーコネクション株式会社の勝本じゅんこさん。
同性という立場から、キャリアや働き方に悩む女性の転職を精力的にサポートしています。
この記事では勝本さん監修のもと、子持ちの30代の女性と転職の関係について詳しく見ていきます。
【勝本さんからのメッセージ】
産後にお仕事探しをするのは大変なイメージですよね。それでも「私だって働きたい!」と思っている女性は多いのです。
ただし、やみくもに活動しても満足のいく転職はできません。
大事なことは、なぜ働きたいのか?自分は何をやってみたいのか?という点をしっかり考えて転職活動に挑み、それを面接でもしっかり伝えることです。
家事や育児に追われていると、自分のことより子ども・家族を優先してしまうものです。
自分の気持ちは二の次になってしまいますよね。
それはしかたがないのですが、これからも自分の気持ちを犠牲にして日々を過ごしていくのでしょうか。
もちろん子どもや家族も大事にすべきですが、自分の素直な気持ちにしっかり向き合い、それを実現することも大事です。
一度しかない人生です。自分のやりたいこと、興味のあることを我慢せず行動に移してみましょう。
理想の職場が見つかれば、イキイキと働いてやりがいに満ちた毎日を送れるのです。
子持ちの30代女性はなぜ転職したいの?3つの理由
そもそも、なぜ30代の女性は転職を考えるのでしょうか?その理由を探ってみました。「あ、これ私と一緒だ…」と共感できる理由が見つかるかもしれません。
1.家事や育児を両立しやすい企業で働きたい
出産前まで仕事やプライベートが充実していたとしても、出産後は同じようにはいきません。
なんとか仕事と家庭を切り盛りしているとしても、子どもが小さいうちは急な体調不良によって仕事を休んだり、早退したりすることも増えてしまいます。
そんなとき、ふと子育てに理解があり、時短勤務ができるような働き方に融通の利く職場に転職したいという思いが芽生えてくるのです。
育児・家事と両立して働きたい方は、雇用条件の希望としてフルタイムを避け「残業なし」や「時短勤務」などを転職先に求めることが多いです。
専業主婦としてずっと家にいるのではなく、社会とつながっていたいという思いが強いのかもしれませんね。
2.仕事にやりがいが欲しい
家事・育児ありきで仕事を選ぶと、自分のキャリアをあきらめたり、やりがいが得られない仕事を選ばざるをえないことがあるでしょう。
勤務時間の関係などから派遣やアルバイト・パートに転向する女性も多く、モヤモヤを抱えることになります。
なぜなら、経験が活かしきれず、責任や裁量の減少と比例して給与も下がり、物足りなく感じてしまうからです。
仕事にやりがいを求める方は働くことが好きで、出産や育児を経験する前もバリバリ働いていた方が多いように思います。
子どもを保育園に入れられるようになったら、自分のキャリアや夢も大事にしながら復帰したいと考えているのですね。
3.金銭的に余裕がなく、働かざるをえない
子どもを育てるのには、お金がかかります。
小学校や中学校の義務教育でさえ出費は相当なものです。それに加え大学に進学するとなると将来的に莫大なお金がかかります。
シングルマザーの女性や、夫の収入だけでは生活が成り立たないという女性は働くしかありません。
だからこそ、少しでも多く貯蓄をするために、安定した仕事や高収入の職種・業界への転職を目指す方も多くいるのです。
金銭的な問題で働くしかない立場にある女性は、具体的に必要な金額が決まっている方がほとんどです。
そうなると、やりがいや働き方よりも、給料面での条件をしっかり見極め、転職先を決める必要があります。
子持ちの30代女性は正社員と非正規雇用どちらがいいの?
子持ちの30代の女性は仕事と家庭の間で葛藤を抱えています。これらを解消できる働き方としては、正社員として転職することが一番でしょう。
しかし希望条件によっては正社員以外の働き方が合っている場合もあります。
正規雇用、そして非正規雇用にはそれぞれメリット、デメリットがあります。まとめると以下のようになります。
【正社員】
メリット
- 福利厚生を利用できる
- 昇給、昇進もある
- 年齢・性別関係なく努力次第で責任ある仕事を任せてもらえるようになる
- 長期的なキャリアビジョンを描きやすく、周囲も支援してくれる
デメリット
- 勤務時間、休み、働き方の融通が利きにくい
- 成果を求められる
【非正規雇用】
メリット
- 勤務時間、休み、働き方の融通が利きやすい
デメリット
- 給与に限界がある
- 福利厚生の利用には大きな制限がある
- キャリア構築や専門性の追求、スキルアップが難しい
正社員希望なら…慎重な企業選びが大切
正社員として雇用されれば、会社の福利厚生や各種制度を利用できます。
雇用の期間も設けられていないので、正社員は自分自身で退職を選択しなければ定年まで雇用が続きます。
その一方で常に責任が付いて回るのが正規雇用の厳しさです。
だからこそ慎重に会社を見極める必要があるのです。どれくらいの責任がかかる仕事なのか、精神的な負担がどれくらいなのか、前もって把握する必要があります。
さらに、子持ちの女性が働きやすい福利厚生が整っているか、実際に産休・育休の取得実績はあるか、といった点も必ず確認しておきましょう。
非正規雇用希望なら…融通が利くけど不安定
派遣やパートなどの非正規雇用を選べば、任せられる仕事の責任や範囲は狭くなります。勤務時間や残業の融通も利くようになるでしょう。
週3勤務や16時退社にするなど、シフトや時間帯で働ける仕事もあるため、より家庭を大切にしたいと思う方や保育園のお迎えの時間が決まっている方は正社員よりも働きやすいと感じるかもしれません。
また、派遣やパートでも条件を満たせば産休・育休や有給休暇が取得できる会社もあります。
ただし正社員とは異なるため、「やりがいが欲しい」「給料が高くないとダメ」という方は、非正規雇用の働き方は向いていません。
さらに非正規雇用は有期雇用といって、雇用の期間が決まっていることもあります。
人員整理や業績悪化の際の人件費削減策で対象となりやすいというリスクもあるでしょう。非正規雇用は安定性という点でも注意が必要です。
子持ちの30代女性なら転職エージェントがおすすめ
正社員でも非正規雇用でも、子持ちの女性が働くなら職場の理解は必要になります。
しかし、職場の理解があるのかないのかを求人情報から見分けることはほぼ不可能です。
例えば職場の既婚者の人数や、子育てをしながら働いている女性の有無は求人情報には出てきません。そういった内部の情報を知るには転職エージェントへの相談がもっとも有効です。
転職エージェントは企業とのつながりが強いので、社内の雰囲気や職場環境などについても教えてもらえるのです。
企業が表向きにしない非公開求人を任されていることからも、企業に信頼され、深くつながっていることがわかりますね。
だからこそ、子持ちで転職活動をする際には転職エージェントの利用がおすすめなのです。
転職エージェントに「時間に融通が利いて、女性の上司がいる職場がいい」「子育て中の女性が活躍している会社で働きたい」など具体的な条件を伝えれば、あなたに合った条件の求人を紹介してもらえるのです。
ここからは、子育てと仕事を両立したい女性におすすめの転職エージェントを紹介します。
1.リクルートエージェント
【こんな女性におすすめ】
- とにかくいろいろな企業の求人を比べたい
- 転職活動の時間があまりとれない
リクルートエージェントは業界最大級の求人数を扱っている大手転職エージェントです。
求人数の多さから扱っている職種も多く、働き方に合った職種選びも可能です。ままた、書類添削だけでなく面接の日程調整も代行してもらえます。
さらに、リクルートエージェント独自のサービスであるAgent Reportはキャリアアドバイザーからみた企業情報をまとめているので、企業選びにも役立ちます。
リクルートエージェントは求人数が多く、職種や業種に特化していないので、具体的に希望職種や業種が決まっていなくても気軽に相談できますよ
子持ちの30代女性が転職に成功するためのコツ
現代の日本では「定年まで同じ会社で働く」という考えは失われつつあります。20代30代での転職も当たり前といえる時代になりました。
とはいえ独身と既婚者では、転職のしやすさは大きく異なります。既婚者で、さらに子持ちとなると独身のような自由はききません。厳しい時間的な制約に縛られることになります。
企業側としても、選考の際には時間的にも融通が利く方を選びたいと思うものです。子持ちの女性が転職する際には、事前に対策を練り戦略的に転職活動へ臨むことが大切になってくるのです。
ここからは、その具体的な方法を紹介します。
仕事に求める条件に優先順位をつける
せっかく転職するなら良い条件で希望通りの仕事をしたいですよね。
しかし現実は甘くありません。託児所完備で給料も良い、やりがいもあって人間関係も完璧!などという求人はかなり少なく、そんな優良求人は競争率も高いものです。
そうなると理想と現実の間でモヤモヤしてしまうものですが、自分の願いを叶えるコツは、希望条件の優先順位を付けることです。
たとえば子供のお迎えがあるので「残業がなく17時には退社ができる」「自宅に近い職場」という条件は絶対に譲れない代わりに、「やりがいある仕事」や「正社員で給料が高い」という条件はあきらめる、という形です。
このように希望条件を分けることで、仕事探しの幅を広げることができます。
女性が活躍している会社を選ぶ
女性が活躍している会社は、そのための制度や体制がしっかり整備され、ロールモデルとなる働き方をしている女性もいるものです。
上司や同僚も子育て中の女性に対する理解があり、サポート体制も整っています。
逆に女性社員が少なく、会社内でのロールモデルがない場合は、会社全体が女性に対して理解がなく、子どもが熱を出した時などの対応が不透明な可能性が高いでしょう。
ですから、女性が活躍している職場を選ぶことは入社後の働きやすさを考えるうえでとても重要なポイントなのです。
子育て中でも働きやすい企業は大手とベンチャー
大手企業の場合は福利厚生や制度も整っており、企業イメージも大切にするため、積極的に女性を採用して時短勤務などを認めるケースが多くみられます。
一方で、意外かもしれませんがベンチャーやスタートアップ企業も子育て中の女性が働きやすい職場であるケースが多いのです。「ベンチャー企業って、残業が多くて働きずらそう」と思っていませんか?
ベンチャーやスタートアップ企業は新しい事業やサービスを展開し、社員の能力を重視する企業です。
そのため、経験やスキルがあれば短い時間でも活躍してほしいと考えます。
古い考えにとらわれないベンチャーやスタートアップ企業ならではの制度を十分に活用すれば、子育て中でも活躍できるかもしれません。
私が考える、大手やベンチャーのメリットとデメリットを以下にまとめました。
子育て中でも働きやすい大手とベンチャーの違いを理解したうえで、自分にはどのようなところが合うのか考えてくださいね。
【大手企業】
メリット
- マニュアルや実績があるため、安心感がある
- モデルケースがある
デメリット
- マニュアル化されている場合、融通がききにくい
- 特別対応が少ない
【ベンチャー企業】
メリット
- マニュアルや実績がないところも多いため、融通が利きやすい
デメリット
- 実績がないため、モデルケースが少ない
- さまざまな業務があるため、臨機応変な対応を求められる
企業が子持ち30代女性の転職で気にすることは?
どれだけ頑張って転職活動に臨んでも、企業側に認められなければ内定は獲得できません。
仕事と育児の両立を求める子持ちの女性に対して、企業側転職活動はどのような印象を持ち、どのような懸念を感じているのでしょうか?それを理解できれば、内定獲得は難しいことではありません。
企業は子育て中の女性に対して「万が一」の場合について聞いてきます。
久しぶりの面接という方、面接慣れしていない方は「なんでそんなこと聞くの!?」と思ってしまうかもしれません。
ただ企業としては、リスクヘッジを踏まえた上で合否を検討するためなので仕方がありません。正直に伝えることを意識してほしいですね。
企業が面接で子持ちの女性に聞きたいこと
人を採用するにあたって、企業側が慎重になるのは仕方がないことです。特に子持ちの女性に対しては「これだけは確認しておきたい」というポイントがあるものです。
具体的な例を紹介しますので、面接官に聞かれた時の回答を用意しておくとよいでしょう。
- 家族など周囲の手助けはあるのか?
- この質問には、子どもが病気になるなど「いざ」という時にサポート体制が整っているのかを確認したい意図があります。つまり、イレギュラーな業務の対応が可能か知りたいのです。
- 子供の年齢は?
- 子供がある程度自分のことをできる年齢かどうかで、手がかかる度合いが変わってきます。つまり、急な欠勤の回数や勤務時間の調整がどれくらい必要か知りたいのです。
- 今後の出産の予定はあるのか?
- この質問はプライベートに深く切り込む質問なので聞かれることはないはずです。しかし企業側としては、人事計画もありますから把握しておきたいという本音もあるため、それとなく聞いてくる企業もあるようです。
- 第二子や第三子を予定しているかによって、今後の産休・育休の取得の意思をある程度把握したいという意図があるのです。
- 子育て後も働き続けたいのか?
- 言い換えれば「長く働いてくれますか?」ということです。あなたの経験やスキルを貴重だと認識している可能性が高いです。子育てがひと段落した後には、会社に貢献してくれる意思があるのか知りたいのです。
ここまで読んで、「やっぱり子育てしながら働くのって難しそう」と思った方もいるのではないでしょうか?
女性の働きやすい環境が整ってきている今の時代、企業の選び方ひとつでイキイキと働くことは夢ではないのです。
転職エージェントに相談して、そんな企業を紹介してもらうことが大切な家族と自分の人生を守る手段の一つなのかもしれません。